2020年12月11日金曜日

NETFLIXの最強人事戦略


気になった点のメモ(まとめから)

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  • チームが最高の成果を挙げられるのは、メンバー全員が最終目標を理解し、その目標に到達するために、思うままに創造性を発揮して問題解決にとりくめるときだ
  • チームのやる気を最大に高めるのは、優れたチームメンバーが、ともに切磋琢磨しながらすばらしい仕事ができるメンバーがそろっていることだ
  • 経営者の最も重要な仕事は、ともに切磋琢磨しながらすばらしい仕事ができるハイパフォーマーだけをチームにとりそろえることだ
  • 部下が何もわかっていないように思えたら、それはたぶん、知るべき情報を知らされていないからだ。必要な情報を与えよう
  • 俊敏さを保ち、変化にすばやく対応するために、将来必要になる人材を「いま」雇おう
  • マネジャーは成功しているスポーツチームを手本にしよう。スポーツチームはたえず新しい人材をスカウトし、布陣を入れ替えている。マネジャーの仕事はチームをつくることであって、家族を養うことではない
  • チームメンバーのなかには、会社がめざす未来に高業績を上げられるような人材に成長しない人もいる。そうしたメンバーの能力開発に投資するのは会社の仕事ではない。製品と市場の開発が会社の仕事である

2020年9月20日日曜日

トヨタ チーフエンジニアの仕事



メモ:

著者の考えるCE17カ条

  1. 車の企画開発は情熱だ、CEは寝ても覚めても独創商品の実現を想い続けよ
  2. CEは高い目標を完遂できる段取り力を身につけよ
  3. CEは誰よりも旺盛な知的好奇心を持て
  4. CEは自分の思いや考えをわかりやすく表出する能力を身につけよ
  5. CEはいざという時に助けてくれる幅広い人脈をつくっておけ
  6. CEは自分のグループの人事・庶務係長と心得よ
  7. CEは愚直に地道に徹底的に図面をチェックすべし
  8. CEは愚直に地道に徹底的に原価の畑を耕し原価目標を達成すべし
  9. CEは自分の商品をどう売るか営業任せにするな、自分なりに宣伝、売り方を考えよ
  10. CEは自分に足りない専門知識は専門家を上手く使え、しかし常に勉強を怠るな
  11. CEは現地現物を率先垂範せよ、自らの五感を総動員して体感せよ
  12. CEは早い段階で「ユーザとの対話型開発」を実践せよ、迷ったらお客様を観察せよ
  13. CEは開発日程遅れを最大の恥と思え
  14. CEは一生懸命若手や次世代CEを育てよ、時には厳しく上手に叱れ
  15. CEは最も強力な新市場開拓の営業マン、積極的に新市場へ出かけよ
  16. CEは自分を支えてくれる関係者全員に対する感謝の心を常に忘れるな
  17. CEは24時間戦える体力、気力を日頃から養っておくこと


長谷川達雄氏の「主査に関する10カ条」

  1. 主査は、常に広い智識、見識を学べ
  2. 主査は、自分自身の方策を持つべし
  3. 主査は、大きく、かつ良い調査の網を張れ
  4. 主査は、良い結果を得るたえには全知全能を傾注せよ
  5. 主査は、物事を繰り返すことを面倒がってはならぬ
  6. 主査は、自分に対して自信(信念)を持つべし
  7. 主査は、物事の責任を他人のせいにしてはならぬ
  8. 主査と主査付き(補佐役)は、同一人格であらねばならぬ
  9. 主査は、要領よく立ち回ってはならない
  10. 主査に必要な特性
    1. 智識、技術力、経験
    2. 洞察力、判断力、決断力
    3. 度量、Scaleが大きいこと、経験と実績と自信より生まれる
    4. 感情的でないこと、冷静であること、時には自身を殺して我慢しなければならない
    5. 活力、ねばり(Total Energy)
    6. 集中力(Power)
    7. 統率力、相手を自分の方向になびかせること
    8. 表現力、説得力
    9. 柔軟性、ギリギリの時にはメンツにこだわらずに転身が必要な時がある
    10. 無欲という欲、人のやったことを自分に、偉くなろうではなくて、よい仕事をしよう、要するに総合能力が必要


和田明広氏の10カ条

  1. 日ごろから考える。何にでも興味を持つ。幅広い智識を持ちたい
  2. 指示は具体的に。無手勝流は最も恥ずべきこと
  3. 部下から「言った、指示した:と言われた場合、「言っていない」と言い張っては、いけない
  4. 相手が説明している時間に反対事象を頭の中で整理する。反対意見は説明後直ちに伝える努力をすること
    • Yesと言っておいて後のナンバーはMin.にすべき。
    • また自分の判断が四分六までならYes。相手のやる気の方が大切
  5. 市場調査程、信頼できないデータはない。過去の事実は素直に評価すべきだが、
    • 将来の動向には十分な検討が必要。売れないと言われて売れた車、逆の車も多い
  6. 決断は速く、下手な考えは休むに似たり
  7. 広く網を張った開発も必要であるが、効率に注意
  8. 常に大勢集めての会議を控える。会議中に仕事は停まっていると思うべき
  9. 現在、図面に全部目を通すことは不可能からもしれないが、方法はいくらでもあると思
  10. CE付きを育てること。また、信用し任せる努力をする


2020年6月20日土曜日

参謀の思考法


いわゆるスタッフ部門にいると、直接仕える上司の顔ばかりを窺い、ラインに属していないのに社長の威を借りて仕事を進めるようのがしっくりこずどうあるべきか考えていたが、本書にその答えの一端があるように感じた


以下、メモ

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  • 戦略とは、あるべき未来から逆算(バックキャスティング)してつくられる。現場は、現状を少しずつ改善(フォアキャスティング)していくもの
  • 戦略は、必然的に現場から抵抗を受けるもの。現場に配慮することに終始したとき、戦略はその最も大切なものを失う
  • 参謀は、現場に近い「立ち位置」にいて、現場と深いコミュニケーションができ、現場のどうしようもない現実を知り抜いている。同時に、自社の「あるべき姿」を追求するバックキャスティング思考の重要性も深く認識
  • 戦略意図を深く理解するとともに、現場の信頼を得ている参謀が、「理」と「情」を尽くして、現場の理解と納得を得ていく泥臭いプロセスが不可欠
  • リーダーは、意思決定を下し、その実行を統率するとともに、結果責任を引き受ける。そのリーダーをサポートするのが参謀の役割
  • 参謀は、リーダーとは異なる自律性をもち、ときにリーダーを牽制することができなければ、リーダーを守ることはできない
  • 参謀が発揮すべき自律性とは、自らの実践と思考を通して、磨き上げた「原理原則」を厳守するところから生まれてくる
  • 上司という「機関」を正しく機能させられるよう、社会の中で会社はどのような存在であるべきか、社会に貢献するためには会社はどのような機能を果たすべきなのか、会社の中で上司はどのような機能を果たすべきか、という全体イメージを自分の力で描きだし、上司の先回りをしながら環境を整えていく
  • リーダーシップとは、相手を無理矢理動かすことではない。そんなことをしても反発を食らうだけ。それよりも、魅力的なゴールを示してメンバーの共感を得ることが重要。そして、メンバ一人ひとりの主体性を尊重することで、チームが自然に動き出す状況をつくる。こうして結果を生み出していくことこそがリーダーシップ。そのためには、相手の気持ちを思いやる「繊細さ」こそが武器になる