2020年6月20日土曜日

参謀の思考法


いわゆるスタッフ部門にいると、直接仕える上司の顔ばかりを窺い、ラインに属していないのに社長の威を借りて仕事を進めるようのがしっくりこずどうあるべきか考えていたが、本書にその答えの一端があるように感じた


以下、メモ

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  • 戦略とは、あるべき未来から逆算(バックキャスティング)してつくられる。現場は、現状を少しずつ改善(フォアキャスティング)していくもの
  • 戦略は、必然的に現場から抵抗を受けるもの。現場に配慮することに終始したとき、戦略はその最も大切なものを失う
  • 参謀は、現場に近い「立ち位置」にいて、現場と深いコミュニケーションができ、現場のどうしようもない現実を知り抜いている。同時に、自社の「あるべき姿」を追求するバックキャスティング思考の重要性も深く認識
  • 戦略意図を深く理解するとともに、現場の信頼を得ている参謀が、「理」と「情」を尽くして、現場の理解と納得を得ていく泥臭いプロセスが不可欠
  • リーダーは、意思決定を下し、その実行を統率するとともに、結果責任を引き受ける。そのリーダーをサポートするのが参謀の役割
  • 参謀は、リーダーとは異なる自律性をもち、ときにリーダーを牽制することができなければ、リーダーを守ることはできない
  • 参謀が発揮すべき自律性とは、自らの実践と思考を通して、磨き上げた「原理原則」を厳守するところから生まれてくる
  • 上司という「機関」を正しく機能させられるよう、社会の中で会社はどのような存在であるべきか、社会に貢献するためには会社はどのような機能を果たすべきなのか、会社の中で上司はどのような機能を果たすべきか、という全体イメージを自分の力で描きだし、上司の先回りをしながら環境を整えていく
  • リーダーシップとは、相手を無理矢理動かすことではない。そんなことをしても反発を食らうだけ。それよりも、魅力的なゴールを示してメンバーの共感を得ることが重要。そして、メンバ一人ひとりの主体性を尊重することで、チームが自然に動き出す状況をつくる。こうして結果を生み出していくことこそがリーダーシップ。そのためには、相手の気持ちを思いやる「繊細さ」こそが武器になる